nekochuu.tokyo

イスラムとハラール情報を中心に、ライフスタイルを考えていきます

ハラールってなに?

ハラールという言葉を聞いたことはあるでしょうか。

 

あまり聞きなじみのない言葉だと思いますが、これから知っておいて損はないと思いますので、ちょっとご紹介させてもらいたい思います。

最近ではニュースなどメディアでも取り上げられる機会が増えてきていますので、少しずつ浸透してきているようですし、これからの日本の経済を見据えたときにも必ず重要なワードになってくることは間違いありません。

 

目次

 

「ハラール」ってなに?

f:id:nabetaufik:20181125220201p:plain

ハラールとは、イスラム教において許されたもの、ということを意味します。

一般的には、イスラム教の人が食べられる食品のことを「ハラール」禁止された食品のことを「ハラーム」といいます。

 

ハラール=許されたもの

ハラーム=禁止されたもの

 

イスラム教で禁止されている食品といえば、豚肉を食べてはいけないんだよね?、なんていう知識を持っている人もいるんじゃないかと思いますが、豚の他にお酒も禁止されています。

 

ハラーム(禁止されている食品)

豚(豚肉エキス、ブイヨン、ゼラチン、豚の血液に触れた包丁などで調理したものも含む)

酒(料理酒、みりん、しょうゆなどアルコール成分の入ったものも含む)

 

なるほど。

じゃあ牛肉や鶏肉なら食べてもいいんだよね?

って思いますけど、ちょっと待って!

たとえ豚肉以外であっても、イスラム教徒の手で正規の手順に則って屠殺(とさつ)された家畜の肉でなければ、ハラールとは認められないのです。

 

つまり、日本における一般的に流通している肉は、イスラム教の人にとっては全てハラーム、禁止されているものということになります

そう、彼らは気軽に牛丼を食べることもできませんし、焼肉を食べることも、居酒屋でお酒を飲むこともできないのです。

それどころか、お酒やゼラチンの含まれるスイーツや、動物性油脂の含まれるスナック菓子も食べることができないとなると、例えばコンビニにある食品はお弁当からスイーツからスナックから、唐揚げからコロッケからホットドックに至るまで、ほとんどの食品を食べることができません。

 コンビニを例に挙げましたが、レストランに行っても、スーパーに行っても、食品ラベルを見てみると意外と多くの食品に禁止されているものが含まれているのです。

 

ではイスラム教の人は、日本で食べるものがないのか?

そう思ってしまうのも無理はないと思います。

そこでハラールの登場です。

 

なにがハラールなのか?

ここまでハラーム(禁止されている)について読んでこられた方は、全然食べるものないじゃん、と思われていると思います。

 

実際に、イスラム教徒と一緒に日本を歩くとよく分かるのですが、本当に食べるものに困ります。。。

 

しかし、だからこそ「ハラール認証」というものがあるのです。

 

ハラール認証とは、認証機関によって原材料や製造工程をチェックして、認証基準をクリアした食品を「ハラール」として認証します。

認証されたものには「ハラール認証マーク」をつけることができるので、安心して食べることができるというわけです。

 

これは商品だけではなく、店舗としてハラール認証を取得しているレストランなどもありますので、そういったお店では出てくるお肉は全てハラール認証されていますので、牛肉でも鶏肉でも羊肉でも、イスラム教徒は安心して食べることができます

 

また、ハラール認証されていなくても、魚料理や野菜などは問題なく食べられますので、そう考えると案外食べるものは豊富にあることに気づきますね。

 

最近では、業務スーパーにはハラール認証マークのある食材が多く揃えられていますし、イオングループの「まいばすけっと」の100店舗で常時ハラール商品が販売されています。

また普通のコンビニであっても、よく見るとハラール認証マークのあるお菓子があったり、なんてことも。

 

つまり、日本におけるハラールのものが何かというと。。。

  • ハラール認証マークのある商品、またはお店
  • 魚(シーフードは全てOK)
  • 野菜(ベジタリアン、ビーガン向け食品は全てOK)

 

まとめ

この記事を執筆しているタフィー自身が、普通の日本人からイスラム教徒へ改宗した経緯があります。普通の日本人としての食生活を送ってきて、改宗するときの心配事のひとつがやはり食習慣。今まで普通に食べていたものが明日からは食べられなくなる。その心配と不安は、なんとなく想像できるのではないかと思います。

 

しかし一度慣れてしまえば、それも苦痛になることはほとんどありません。日本にいても食べられるものはたくさんありますし、レストランなどへ行ったときにたくさんのメニューの中から選ぶのに、どれにしようかな迷うな、なんて時にも、そもそも選択肢が少ないから迷わずに済む!なんてメリットもあったり。

 

世界にイスラム教徒は16億人。近い将来はキリスト教徒の21億人を抜いて世界一の人口を擁する宗教となることは確実と言われいます。4人に1人はイスラム教徒で、ハラール認証を必要としていると考えると、それがどれだけ重要なものか、知らないでは済まされない時代になってきているとは思いませんか?

 

あなたの周りにもイスラム教徒がいませんか?ビジネスシーンでも取引先が実はイスラム教徒だった!なにか食べられないものがあるはずだけど、食事どうしよう?そんな時に困らないように、予備知識として身につけておいて損はないですね!